第11話 名探偵危機一髪(前編)
学園長は学園で頻発する事件への対策として、米韓で導入されているスクールポリス制度の試験的導入を教育委員会に持ちかけ、自分の学園に4人の特任教師を呼び寄せる。
彼女達「柏葉四姉妹」は生活指導の名の元に厳しい指導を行っていた。が、その反発からなのか生徒にしか見えない幼い容姿による反抗のし易さからなのか末妹の初音(25歳)に対する性的暴行未遂事件が発生。
事件を受けて更に4人の男性特任教師が招集され、海外のスクールポリス同様の逮捕権が疑似的に与えられた。逮捕された生徒たちは警察に引き渡される訳ではなく、学校によって監禁され、再教育の名の元に人としての尊厳を踏みにじる洗脳じみた校正プログラムが施された。
わずか1週間ほどの間に変わり果ててしまった学園に戸惑う理奈たち。
学園長のやり方に反発を覚える教師たちも居たが、生徒たちの反抗心によるものか初音(25歳)に対する性的暴行未遂事件は僅か1週間の間に4回にも及び、内1回は教師による犯行だった為、身内から逮捕者を出した学園長反対派教員の立場は狭まり、それでも異を唱えた理奈たちの担任教師は、成績不良の劣等生達と共に全校生徒の目の前で辱めを受けた。
この状況に我慢ができなくなった理奈はマボロシぱんてえに変身。
マボロシぱんてえの登場に期を見たジャッキーちゃんを始めとするクラスメイト達は担任や劣等生達を救うと、そのまま学園長室に乗り込む。
はたして、学園長の椅子には奇怪な姿の怪人物が存在し、学園長…サタンの足の爪は彼の計画をことごとく妨害して来た宿敵マボロシぱんてえと相まみえる。
かつて読んだ漫画「まぼろしパンティ」。その主人公をモチーフにしたコスチュームで今まで戦い続けた理奈だったが、「まぼろしパンティ」の作中で学園長として学園を支配していたサタンの足の爪が現実に理奈たちの学園長として目の前に存在している事に驚愕する。
現実を受け止められずに混乱したままのマボロシぱんてえは、明らかに人間の域を超えた身体能力で襲って来る柏葉四姉妹に苦戦を強いられる。
そこに、理奈のクラスの男子に呼び出された北斗君と北斗の子分君も到着し、マボロシぱんてえ達に加勢する。
しかし、それでも状況が覆る事は無く劣勢に追い込まれ、ジャッキーちゃんは「今ここで全員が捕まる訳には行かない」「こちらの最強戦力であるマボロシぱんてえをこの場から逃がせば、後で必ず自分達を助けに来てくれる」と皆を説得し、マボロシぱんてえを逃がす事に成功。
しかし、マボロシぱんてえを中心にした生徒たちの反乱は学園長反対派教員の立場を更に追い込み、学園長による生徒の支配を正当化してしまう。
ユカは「柏葉四姉妹」の末妹初音(25歳)に頻発する性的暴行未遂事件に注目。1週間に4回はあまりにも多く、この事件によって学園長の主張が正当性を得ている事から、仕組まれたものである可能性が高いのではないかと理奈に訴える。
彼女は、自分に対して頻発する性的暴行未遂事件の影響か明らかに顔色が悪く、そんな状況であれば仕事を休んでも問題はないと思われるにもかかわらず、毎日学校に来ては再度性的暴行が発生する。通常であれば身の危険を感じる状況であり、学校に来る事の方がおかしな状況である。
理奈とユカは、初音(25歳)および彼女と行動を共にする楓(26歳)を尾行。彼女達は成績不振の生徒に声をかけて二~三生活指導的な言葉を交わす内に生徒の反応が次第におかしくなってゆき、明らかに性的に興奮した様子になると、周囲に人が居るのも構わず初音(25歳)に襲い掛って押し倒す。初音(25歳)は無抵抗であり、楓(26歳)も生徒に手をかけて止める様子を見せるが、慌てている様子や本気で止めようとする意志を感じず、生徒が初音(25歳)の足を押し開いて自分のズボンに手をかけた所で生徒は初音(25歳)から引き剥がされ、校舎の柱に叩きつけられた。
加害生徒は叩きつけられた衝撃で失神し、そのまま連行されて行く。
目の前でおきた5回目の暴行未遂事件に、理奈とユカは一連の事件は全て学園長が生徒を支配する為に行っているものだという考えを強めるが、目の前で起こった事なのに、その手口が全く分からないままだ。
理奈が帰宅すると珍しく父親が家におり、彼は「学園長について調べてたレポートが出来たので家に置きに来た」「マボロシぱんてえにでも高値に売りつけようと思っているから、どこかに隠しておくように」と言ってレポートを理奈に渡すと再び家を出る。
仕事を一切家庭に持ち込まず、故に常に事務所で寝泊まりして家に帰って来ない父親のこの行動が、マボロシぱんてえである自分への助力であると理解した理奈はレポートに目を通す。
学園長は昭和のスパルタ教育の信奉者であり、現在の教育に対して強い不信を持っており、大幅な教育方針の見直しを計画していた。
学園で事件を多発させ、風紀を乱す事でスクールポリス制度の試験的導入の名の元に体罰を復活させ、現在の教育で「誤った価値観」を植え付けられた生徒達に洗脳教育を施して「まともな考え」が出来る様にする。
それが学園長の目的であり、まさに現在学園で行われつつある事であった。
レポートには柏葉四姉妹の事も書かれていた。彼女達は過疎化しつつある田舎町の出身で、彼女達が生来持っている特殊な力や若い外見から鬼の血を引いているだの宇宙人の子孫だのと罵られ、幼少期から田舎の住民に迫害視されて育った経緯を持ち、10年前に末妹に対する集団強姦事件とそれに対する報復的な傷害事件によって学園長に目を付けられ、故郷に居れなくなった事もあって学園長の庇護下に入る。
長女千鶴(33歳)と次女梓(28歳)の能力は人間離れした身体能力であり、三女楓(26歳)も二人より劣るものの普通の成人男性に負ける事は無い。四女初音(25歳)の能力はコントロール不可能な性的魅了であるが、これは本来異性に好意を持たれ易い程度のものであり、姉妹の中で最も取るに足らないものであるが、三女の能力によって重要な意味を持つ能力となる。三女楓(26歳)の能力は他の姉妹の能力のブーストおよびコントロールである。姉二人は普段は理性を保つ為に自分達の身体能力の100%を使う事は無いが、楓(26歳)が彼女達の能力を操作する事によって100%以上の力を理性を保ったまま使用する事ができる異形と化す。そして、妹の能力を操作する事で特定の相手に対して抗えない程の性的魅力を感じさせる事ができ、それを最大限まで行う事で公衆の面前で(主に未成年に対する反抗を行った)性犯罪者に「再犯」を起こさせて、出所後すぐに再逮捕するという仕事を姉妹で行っていた。
学園で繰り返される性的暴行未遂事件は正にこれであるが、ターゲットは性犯罪者ではなく不良生徒や成績不振者、あるいは学園長のやり方に反発する教師などの罪のない者達である。
初音(25歳)の顔色が優れないのは、何度も性的暴行未遂の被害にあっている為ではなく、罪の無い者たちが自分の力を利用されて貶められる現状に心を痛めているからではないかと理奈は推測する。
学園長が起こした事件はこれだけではなく、デストロ嫌~ん、Dr.Strip、くるくるぱーマン、「厄介者(ランバー)」ラル、盗る猫、レンタルマンなど、今までの事件の犯人たちの殆どは学園長に欲望を利用され、
忍者ハッタリくん、理奈の父吾郎、4GAN、柏葉四姉妹は学園長に雇われ(あるいは造られ)て犯罪の片棒を担がされていた者たちである。
彼らは学園に混乱を引き起こしたが、元を辿れば全ては学園長に行き付き、その混乱を収める為と言う口実で学園を改革するつもりだったのである。
学園長による学校支配。理奈はそこ墓も無い恐怖を感じた。
そして学園長の正体…漫画の中だけの存在である筈のサタンの足の爪が実在している事実に、理奈は以前会った少女…
デビルマンを名乗る少女を思い出さずにはいられなかった。
次回、最終話 「名探偵危機一髪(後編)」
デビルマンは6話の最後で語られている劇場版に登場しているキャラクターで、6話の劇場版予告の画像にも見切れて登場しています。
エモーションボタン
一言感想ボタン
+ボタンをクリックすることで追加することができます
×ボタンをクリックすると削除確認メッセージが表示されます
虫眼鏡マークをクリックすると同じボタンをつけられた記事の一覧が表示されます
※ボタンを押した回数はキャッシュされるため、表示が反映されるのは編集などでクリアされるか、30分ごとです
痕ですか~これまたなつかしい。
今はオリジナル版出せないよな、あの内容だと色々まずい。
親父カッコいいですね。
当時も下二人の年齢は色々配慮してましたが、今は15歳でもアウトですね。
親父は裏家業なので娘を巻き込まない様に家に寄り付かないと言う設定がありまして、決して善人とは言えないけれど悪人とも言い切れないし、娘への愛情はあるみたいな不器用なオッサンです。