TP-ゴッゾ
「博士、これを」
そう言って助手がタブレットに写った画像を見せてきた
「ゴッゾ型か・・・うちの旧型じゃないか、懐かしいな」
サポート対象外のドロイド・・・会社のカタログから消えて久しいモデルだ
ロボット工学部が初期に作ったドロイドで、そこそこ売れもしたが
トラブルが相次ぎ、早々に製作が打ち切られた型だ
「その旧型に、オークションで高値が付いてます」
そう言いながら助手は、闇市のカタログを見せてくる
ロボット専門で扱っているサイトらしい
「こりゃ面白い、この魔改造されたモデルなんか、うちで扱ってるCP型より高いっすよ」
中には、最新のCPアンドロイドモデルよりも高い個体もある
「馬鹿な・・・旧式のドロイドだぞ? いくらなんでも使ってるパーツが違いすぎる
CPアンドロイドより高く上がるなんてあり得るのか・・・?」
「コレ系の骨董モデルは、愛好家が多いんすよ 需要に対して供給が・・・
うほっ! こっちのモデルなんかロケットパンチ撃てますよ!」
「そのロケットパンチを何に使うのかは知らんが、どうせ撃ったら戻ってこんのだろう・・・」
パンチを放った後に いそいそと自分の拳を探すドロイドの姿を想像すると滑稽だ
「博士、ウチの倉庫に眠ってるゴッゾ型、まだ動きますよねアレ ほぼ新品?」
「・・・売る気か?」
「いやいや! 売るなんてとんでもない!
ちょっと整備しようと思いましてね! お茶くみくらいには使えるかも?」
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その後、守衛たちの間で、
夜な夜な自分の腕を探し、不気味に徘徊するロボットを見たという怪談話が広まる事となった