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マボロシぱんてえ(10話)

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第10話 アンドロイドは電動オナホの夢を見るか?

最近、下校中の生徒を狙った恐喝事件が起きているので注意する様にとの注意が担任教師から受ける理奈たち。何でも犯人と思われる男は中年男性で、今はまだ実害が無いという。

理奈は犯人が中学生とでも言うのなら理解できるにせよ、子供の持っているお金などたかが知れている為に中年男性が捕まった際のリスクと割に合わない犯行を犯すものだろうか?と不審に思い、ユカと共に被害を受けた生徒たちに聞き込みを開始する。

聞き込みを行なってみると、被害生徒は体格が大きかったり、やんちゃな格好をした者が多く、弱そうな者をターゲットにしたカツアゲではないという印象を受けた。被害にあった生徒たちはいずれも脅されて金を要求されたが、暴力を振るわれる様な事は無く、小銭しか持っていない事が分かると解放されたという。ユカは金銭以外の目的が中年男にあったのではないかと推測していたが、金銭以外のものを要求されてはいない様で、男の行動の不自然さが浮き彫りになった。そして、彼らから犯人は中年の金髪男性であると言う証言を得た事で理奈は「レンタルマン」を連想する。

下校時間。

校門前に、不審な大男が立っていた。金髪では無いものの、あまりにも不審な人物に声掛けをせずにはいられない理奈たちだったが、どうやら二人は全国の学園統一を掲げて殴り込みに来た時代錯誤の不良生徒の様で、女には関係のない事なので関わるなと言う。

他校の生徒の内、一人はとても学生には見えなかったが、ジャッキーちゃんの例もあるので「そう言うものなのだろう」と納得したユカは、恐喝事件のターゲットが「強そうな生徒」である事から、彼らの「全国学園統一」の巻き込まれたのではないかと問いただす。しかし、大きな方の他校生は「金には困っていない」と一万円札が何枚も入った財布を見せて自分が事件に関わっていない事を主張。

恐喝事件の犯人が「レンタルマン」ことヤマダである事を半ば確信している理奈は、バカな男子達のお遊びに巻き込まれてはたまらないとユカを説得して、その場を後にする。

他校の生徒は、その後やって来た理奈たちのクラスのやんちゃな生徒にインネンをふっかけ、自分は北斗財団の御曹司であり、自らの腕力と親の財力を使って全国の学園統一の名の元に多くの学校を支配下に置いてきて、次の目標としてこの学園に目を付けたという、80年代ヤンキー漫画の様な事を恥を感じるどころか自慢げに語る。

クラスの男子達に「そんな事をして何になるの?」と言う他の学校でも幾度となく質問された疑問を持ち出され、北斗君はその際に用いるいつものの嘘「自分の父親は日本を裏で牛耳る影の総理であり、この学校は悪の手先を育てる為の養成所だ」「皆が混乱するので、この事は誰にも言ってはいけない秘密だ」等と荒唐無稽の話をする。

しかし、これまで幾度となく事件に巻き込まれてきた事で、クラスの男子達は妙に納得してしまい「前からこの学校はあやしいと思っていた」と盛り上がる。妙にノリの良いこの学園の生徒の反応に戸惑いつつも「父とは言え悪は許せないので、その野望を潰す為に戦っている」と、いつもの大義名分を掲げて人心掌握を図る。

この時期の男子の脳みそとか猿と同じなので殆どの学校の生徒はこれで掌握できるのであるが、理奈のクラスの男子達は「北斗君と共に、今すぐ学園長を倒しに行こう!」等と暴走を始め、北斗君を学園長襲撃に巻き込もうとする。他の学校と明らかに異なる反応に戸惑う北斗君だが、クラスの男子にして見ればジャッキーちゃんの存在で老け顔の同級生の存在に慣れていた事と、そのジャッキーちゃんが重傷を負った事件が学園長の仕業であるという事実が(嘘から出た真であるのだが)明らかになった事で、北斗君と言う得難い戦力が加わった今こそジャッキーちゃんの仇を討つ絶好の機会と意気が上がった訳である。

北斗君と北斗の子分君はえらい事になってしまったと、この学校に来た事を後悔するのだが、本当に後悔するのはこれからだった。

学長室の前まで来た時、廊下の窓を突き破って何か黒い金属の塊が飛び込んできたと思うと、それが立ち上がり少女の様な異形の姿を見せる。

変な事件の続発で感覚がマヒした上に、今までの事件の黒幕の元に殴り込みに来た認識があった理奈たちのクラスメートと異なり、突然SFホラーに出てきそうな相手が出て来た事で、年齢相応の子供らしい反応でビビりまくる北斗君だったが、そこは全国統一を志すだけの猛者。

すぐに戦意を取り戻し3秒間に50発と言う、腕が何本にも見える程のパンチを撃ちこむが、

相手も即座に同様の技で対応。

マシーンの正確さと速度に撃ち負けた北斗君は10秒にも満たない攻防で瞬殺されてしまう。

部外者排除の報告を行った4GANは学園長に服とシリコン外装の修復状況を尋ねるが、マボロシぱんてえを倒す為にそんなものは必要ではない。どうしても直して欲しいと言うなら、マボロシぱんてえを倒せ。「裸」が嫌なら破れたままの服でも着ていろと突き放す。

 


 

数日後、下校中の理奈たちは恐喝事件の場に遭遇。

予想していた通り犯人はヤマダであった為に、理奈は「かつてヒーローとして戦っていた人間が、小学生を恐喝するなんて」と真っ向から非難する。

理奈の言葉に驚いた様子を見せたヤマダは「誰から聞いたのか?」と問い返し、「かつてのあなたの同僚から」との理奈の答えに妙に納得した様子を見せたヤマダはユカに襲い掛かって捕らえると「早く誰か助けを呼びに行かないと、この子がただでは済まないかもな」と脅してくる。

ヤマダの不可解な行動に疑問を持ちながら、理奈は助けを呼びに行くふりをしてその場を離れ、マボロシぱんてえに変身。再び現場に戻るとヤマダは「待っていたぞマボロシぱんてえ」「レンタ1号の所に送ってやろう」と言うと、

ユカを解放してレンタルマンに変身する。

レンタルマンの一方的な言葉が理解できず、どういう意味なのか問いただすとレンタルマンは「レンタ1号は自分が殺した」と告白する。

その言葉に衝撃を受けたマボロシぱんてえだったが、マボロシぱんてえを殺すと宣言した筈のレンタルマンの攻撃に全く殺気を感じない事から、一連のレンタルマンの行動の不自然さに注目したマボロシぱんてえは、レンタルマンはマボロシぱんてえに接触する為に恐喝事件を起こし、その目的はSEXの教師(レンタ1号)の死を告げる為なのではなないか?そして、殺気の無い攻撃はマボロシぱんてえの手で倒される事を望んでいる為で、それはつまりSEXの教師の死に関する出来事に自分自身を許せない要因がある為ではないのか?と推測し、それをレンタルマンに問う。

マボロシぱんてえに全てを看破されたレンタルマンは、レンタ1号との一対一の対決を学園長に利用され、卑怯な罠によってレンタ1号が殺された事。爆発の瞬間、異変に気付いたレンタ1号によって蹴り飛ばされた自分は大した怪我もなく生き延びてしまった事を告げる。そして、遺体の一部さえ残さず吹き飛んだ為に警察等も被害者の存在を把握できず、非常勤の為に仕事の関係者もレンタ1号の「失踪」に気付けないでいる現状。レンタ1号が「俺の生徒」と呼んだマボロシぱんてえには、どうしてもこの事を伝えなければならないと思い、同時にレンタ1号の生徒であるマボロシぱんてえに自分を裁いて欲しかったと心情を吐露する。

レンタルマンの後悔の深さから、SEXの教師の死が真実である事を感じたマボロシぱんてえとユカは衝撃を受けて立ち尽くす。

失意に沈む三人だったが、「ヤマダ。そんな事だから、貴方は三流のヒーロー止まりなのよ」との声と共に、マボロシぱんてえを抹殺せんとするターミネーター「4GAN」がマボロシぱんてえに襲い掛かって来る。

4GANはマボロシぱんてえを攻撃しながらも、人一人が肉片も残さず吹き飛ぶ程の爆発が起きたら、街の被害規模も相当なものになるが、実際は電信柱が折れた程度である事。

そもそも、メタヘード(アメリカで活動していた際のSEXの教師のヒーロー名)はアメリカでのヒーロー活動時に2度死亡説が流れたが、それが間違いであった事は説明する必要も無い。と、不確定要素を多く含みながらもSEXの教師の生存を確定事項の様に断言。

その解説の間に、マボロシぱんてえに加勢しようとしたレンタルマンを容易く戦闘不能状態に陥れる。

何故、SEXの教師の生存をそんなに強く訴えるのかと問うマボロシぱんてえに、4GANはメタヘードに生きていてもらわなくては自分が困ると言う。

男性器を挿入されるという戦闘マシーンとして想定しない方法で敗北した4GANは、より完璧な戦闘マシーンとなる為にSEXを学ぶ必要があると判断。メタヘードにSEXを教えてもらわなければならないし、その為にはマボロシぱんてえを倒してシリコンの外装を修復してもらう必要があると言う。相手はSEXの教師でなくとも良いだろうとマボロシぱんてえが言うと、一度身体を許した男性とは異なる男性とSEXするなんてふしだらであり、そんな発想が出る時点で恥知らずだとマボロシぱんてえを非難して来る。

要するに、このロボットはSEXの教師とSEXする為に自分を倒そうとしているのだと理解したマボロシぱんてえは、何だか無性に腹が立ってきて「恥を知っている女性は人前でSEX、SEX連呼しない」と言い返し、4GANも「人前で裸同然の格好をしているのに恥を語るとは滑稽」とやり返し、「淫乱ロボット」「露出狂」等と拳を交えながらの低次元な舌戦が始まる。

 

マボロシぱんてえ抹殺を命じられたターミネーターが見せる反応とはとても思えない応戦に、ヤマダは「まるで子供の喧嘩だ」と思わず漏らし、4GANに想定外の変化が起こっているのではないかと推測する。

そこに、ヤマダに恐喝されていた少年が連れて来た北斗君が現れ、4GANとマボロシぱんてえが戦いに集中しているのを幸いと、鉄骨を使って4GANに不意打ちを喰らわす。

4GANに敗北した北斗君は、信頼と名誉を回復する為に恐喝事件の犯人も理事長の手先であると断定し、犯人を捕まえる為に活動していたのであるが、被害生徒に連れられて恐喝事件の現場に向かってみると、自分に恥をかかせた因縁の相手が完全にマボロシぱんてえに気を取られている状況に遭遇し、復讐の一撃を喰らわしたのである。

 

その不意打ちは4GANに大きなダメージこそ与える事は無かったが、4GANを倒す為に習得した絶招歩法を叩き込むのに十分な隙を作り出していた。

ここで絶招歩法を決めれば確実に勝てる。そう思ったマボロシぱんてえであったが、一瞬の逡巡の後に絶招歩法を叩き込んだ相手は4GANではなく北斗君であった。

4GANはマボロシぱんてえの行動が理解できずに攻防の手を止めて真意を問いただす。自分でも自分の行動が分からなかったマボロシぱんてえは「正々堂々の対決のつもりだったのに、邪魔をされたから咄嗟に身体が動いた」「この状況で先生が生存していると言い切ったのは、おそらくヤマダさんにとって希望だった筈であり、そんな相手に卑怯な方法で勝ちたくはなかった」と自分自身を納得させる様に言葉を絞り出す。

再び4GANと戦う為の構えを取るマボロシぱんてえだったが、4GANは「今日はもう戦う気が失せた」と構えを解く。

「戦闘マシーンである自分が、何故こんな気分になるのか分からない」という4GANに、ヤマダは「この戦いがお前の敗北で決着したと、お前自身が心で判断したからだ」と言い、学園長が外装の修復をしてくれないのであれば、俺たちのコンバットアーマーを作った博士ならば何とかなるかもしれないし、少なくともそのボロボロの服は何とかなる筈だと自分と共に来るように諭す。

4GANは今日の戦いの敗北と再戦での勝利の決意をマボロシぱんてえに告げると、ヤマダと共に去っていった。

「彼らは悪い人たちではなかった」と言うユカに、「今まで倒してきた中にも、悪人ではない人達がいたのかもしれない」「それを悪の道に引きずり込んだ学園長は絶対に許せない」とマボロシぱんてえは己の決意を語るのだった。

次回、第11話 「名探偵危機一髪(前編)」

 

この前後編が最終エピソードです。

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